この記事の内容
業界でも珍しいほど幅広い保障内容を備えたフコク(富国生命)の医療保険
「医療大臣プレミアエイト」は、8大生活習慣病(がん・心疾患・脳血管疾患・高血圧性疾患・糖尿病・腎疾患・肝疾患・膵疾患)や女性特有の疾病に対して保障を充実させた医療保険だ。
8大生活習慣病に対する保障では、入院した場合の支払い日数限度に制限がなかったり、女性特有の疾病に対しての保障では、出産時の給付などがあったりで保障内容がとても充実している点が大きなメリットだ。
幅広い保障内容がメリットである反面、保障内容が複雑でわかりにくい面も
従来の同内容の商品とを比べると、確かに保険料は割安になった感じがあるが、それでも売れ筋の医療保険と比べた場合、保障内容が複雑で、充実した保障の分保険料が割高になっているイメージが強い。
契約種類については、定期保険型の「医療保険(16)」と終身保険型の「終身医療保険(16)[払戻金なし型]」の両方が準備され、この「医療大臣プレミアエイト」という商品自体が、定期保険なのか終身保険なのかというところについてもわかりにくい(実際のところはどっちもありだ)。
特約については以下の多数の特約が用意されている
生活習慣病特約(16)、女性疾病特約(16)、がん特約(16)、先進医療特約(16)、移植医療特約(02)、特定損傷特約(01)
商品内容が複雑になってくると…
この「医療大臣プレミアエイト」に限らず、保障が充実していることをメリットにしている商品というのは、逆にデメリットとして商品内容が複雑になるということがよくあることだ。
商品内容が複雑になってくると案の定保険料も高くなってくるだろう。
「医療大臣プレミアエイト」については、保険期間を短くとることで保険料を安くすることが可能であるが、今度は、保険期間が終わり更新されるたびに保険料が大きく上がりびっくりすることなる。
保障内容を薄くして保険料を下げることも可能であるが、これは販売側のさじ加減1つで行えてしまう
複雑なことによる問題点
ここで保険商品が複雑になることの問題点について少し触れておきたい。問題点としては以下のようなことがあるだろう。
- そもそもの自分の保障内容が複雑過ぎてわからない(何が保障の対象となって何が保障の対象とならないのかなど)。
- 保障内容において保険料が割高か?割安か?どうかわからない。
- 契約した保険を今後更新するか?更新後の保険料などについてもわからない。(更新タイプの保険の場合)
- 商品の良さを直感で感じられない。
(シンプルな良い保険商品は、仕組みがわかりやすく、保険料も割安で、保険のことに詳しくないような人でも直感で理解してもらうことができる。)
幅広い保障内容を備えた保険であるだけに、保障を設計し提案してくれる人(募集人)の技量が問われる保険
この「医療大臣プレミアエイト」について、人におすすめできる保険商品か?と問われた場合、私は「募集人次第だね。」と答えるだろう。
プランを設計する技量と良心を持った素晴らしい募集人が保障内容を設計してくれた場合は、優れた保障内容を備えた素晴らしい保険となるだろうが、逆の募集人にあたった場合は、無駄で高額な保険となりかねない。
契約する側も、よほど保険に関する知識を持った人でなければそれらの善悪を見抜くことは難しいかもしれない。
こういった点から、保険の知識のないような人に簡単に勧められるかと言うとそうでもないということかわかる。
保険のことよくわかっている人が保障内容を精査して積極的に活用するつもりであれば良い保険かもしれないが…
その他、他社の医療保険と比べて見劣りする点も
その他、他社の医療保険と比べて見劣りする点もあるので、その点を確認しておきたい。
それは、医療情報サービスやセカンドオピニオンサービスなどがこの商品自体には付加サービスとしてつかないということだ。
セカンドオピニオンサービスなどは今日の医療保険においては必須として考えられるため、その必要性についても契約時には検討した方が良いだろう。