入ってはいけない保険?アカウント型保険が勧められない3つの理由(デメリット)

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専門家の多くが「入ってはいけない保険」と名指しする「アカウント型」保険

最近保険のランキングや評価を考える本や雑誌なども多いが、必ずと言っていいほど不評(評判は良くない)であるのがこの「アカウント型保険」だろう。

私もこのアカウント型の生命保険は、人に勧められない生命保険だと思う一人だ。アカウント型保険には入っていけないと思う。その理由について今回は考えてみよう。

そもそもアカウント型保険とは?

「アカウント型保険」とは、保険の保障機能に加えて積み立て部分(貯蓄機能)を持ち合わせた保険である。また、保障に関しては特約を自由に組み合わせることで保障内容をある程度自由に設計できることから「自由設計型保険」とも呼ばれたりもしている。

代表的な商品としては、「ライフアカウントL.A.(明治安田生命)」や「ライブワン(住友生命)」、「保険王(朝日生命)」、また、過去に販売されていた保険商品では、「堂堂人生(どうどうじんせい・第一生命)」などが挙げられるだろう。

「アカウント」にお金をプールし、そのお金を使って保障(特約など)を購入していく

もう少しだけ仕組みを詳しく見てみよう。

大まかには、上で述べた通り、保障部分と積み立て部分に分かれた保険で、日本語では口座のことを表す「アカウント」にお金をプールし、そのお金を使って保障(特約など)を購入していく仕組みである。

アカウント部分の呼び名も「アカウント(ライフアカウント L. A.)」、「保険ファンド(ライブワン)」、「堂堂ファンド(堂堂人生)」など様々で、中の仕組みも商品ごとに全く異なっている。

なぜ、これらの「アカウント型」生命保険は勧められないのだろうか?理由としては、以下のような点(デメリット)があるからだ。

「アカウント型」生命保険のデメリット1
保険の商品内容が非常に複雑で、保険に多少詳しいぐらいでは保険内容を理解できない

ためしにウィキペディアで「アカウント型保険」をキーワードとして検索してみると良いだろう。

わかりやすい解説の多いウィキペディアであっても、この項目だけは意味不明な感じもする。

ずばり「アカウント型」生命保険の一番大きなデメリットはこの点だ。

あまりにも商品が複雑で理解しづらくわかりにくい。実際のところ販売する保険会社の人間でさえ商品内容を全て理解しているかというと甚だ疑問だ。

また、アカウント型保険は、「自由設計型保険」と呼ばれるが、特約を自在に組み合わせることで理想的な保障が準備できるものの、特約も種類が多く、複雑で、価格競争力も低い。(保険料が高い)

「アカウント型」生命保険のデメリット2 商品性も独自でわかりにくいため横比較ができず、その保障の値段(保険料)が高いのか?安いのか?わからない

アカウント型生命保険は上で書いたとおり、商品性も独自でわかりにくい生命保険だ。

そのため、その保障の値段(保険料)が高いのか安いのかもわからないし、横比較もできない点も大きなデメリットだろう。

生命保険会社もそういった一面を、(故意に?)利用して多くの利益を取っても隠すことができるところにも問題がある。

「アカウント型」生命保険のデメリット3 貯蓄ができない貯蓄機能(アカウント部分)

アカウント型生命保険は、貯蓄機能を持ち合わせているとは言うものの、アカウント部分に投入したお金は、ほとんどが特約などの保険料に使われてしまう場合も多く、年齢が上がると保障内容によっては保険料も値上がりするため、それらにあてられてしまい、貯蓄の機能がほとんど機能しないだろう。

「貯蓄機能があるとセールスされて保険に加入したものの割高な保障(特約など)により全くお金がたまっていなかった。」なんてことが当たり前に起こりうるところに大きな問題がある。

生命保険の契約が死ぬほど欲しい生保の営業担当者にとって、何も利益を生まない貯蓄部分にお金を置いたままにするとは考えにくいところもある。

多くの営業担当者であればノルマ達成のため保障に変えてしまうだろう。

アカウント型の保険の少ないメリットである「アカウント」部分でさえほとんどメリットがないことに気がづくだろう

自分が理解できないような複雑な金融商品は買わない

保険だけにとどまらず、株でも投信でも、債券でも、金融商品全般に対して言えることは、自分が理解できないような複雑な金融商品は買うなと言うことだ。

理由は、2つある。1つは、複雑な金融商品は、無知な投資家をだますことができることがある。また、もう1つは、複雑な金融商品は、そういう複雑な仕組みだからという理由で手数料を高く取れることがあるだろう。

生命保険商品にはもっとシンプルな商品がたくさんある

保険においては、このようなアカウント型保険よりももっとシンプルで簡単で割安な保険がいっぱいあるのだから、あえてこのような商品を選ぶ必要はないだろう。