損保ジャパン日本興亜の自動車保険契約者向けスマホアプリ「ポータブル スマイリングロード」は使えるか?

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大幅に機能が進化している自動車保険契約者向けアプリ

自動車保険契約者向けスマホアプリが大きく進化している。

これまでは、事故の際の連絡やレッカー依頼、位置情報の送信程度であり、万一の時に自分が本当に使えるかどうかわからない程度であったが、現在では普段からカーナビアプリとして使えるように進化しているようだ。

そのようなアプリの1つが損保ジャパン日本興亜の契約者(ノンフリート契約)向けアプリ「ポータブル スマイリングロード」だ。

よく出来たナビアプリ「NAVITIMEドライブサポーター」機能限定版?を搭載

「ポータブル スマイリングロード」は、「THE クルマの保険」「SGP」のノンフリート契約(所有・使用する自動車の総契約台数が9台以下の契約)の契約者限定に無料提供するものだ(今後は機能拡充等を行い一部有料の新アプリの提供も検討しているようだ)。

カーナビ機能を見ていると中身は「NAVITIMEドライブサポーター」機能限定版?であるようだ。

「NAVITIMEドライブサポーター」自体は私もよく利用しているが、しっかりとしたアプリなので、基本機能だけに絞ったものでも十分な感じであるだろう。

渋滞を回避した最適なルートで、検索した時間ぐらいにちゃんと着くし、そういった情報の正確性や情報の更新頻度などの点においては既存の車載カーナビを大きく超えている。

この「ポータブル スマイリングロード」であるが、自動車保険会社の提供している個人向けスマートフォンアプリのなかでは最もよくできている印象だ。

もう少し詳しく触れてみよう。

「ポータブル スマイリングロード」の良く出来ている点1 高機能なカーナビアプリが無料で使える

「ポータブル スマイリングロード」の良く出来ている点としては、高機能なカーナビアプリが無料で使えるというところが一番大きいだろう。

カーナビアプリとしては、独自開発ではなく、「NAVITIMEドライブサポーター」の機能制限版のような感じだ。

「NAVITIMEドライブサポーター」は、正規版の場合月額300円程度のカーナビ機能アプリだ。

「ポータブル スマイリングロード」を見ていると正規版のアプリから比べるとある程度の機能制限されているのがわかる。

しかし、ナビアプリとしての基本機能(渋滞を考慮したルートで最短ルートを検索し、あらかじめ検索された時間に遅れずに目的地に到着する)は制限されていない。

たまにしかカーナビを使わない人にとっては必要十分で、契約者のみではあるものこのようなアプリを無料で使用出来ることはとても良いことだと思う。

「ポータブル スマイリングロード」の良く出来ている点2 万一の事故の際の事故連絡・事故対応が速やかに・迷わずに行える

「ポータブル スマイリングロード」アプリの独自の特徴として、他の自動車保険会社のアプリのように「事故連絡」の仕組みがある。

トップ画面の上部に「事故連絡」という項目があり、万一の事故の際の事故連絡・事項対応が速やかに・迷わずに行えるのが良い点だ。

具体的な万一の事故の際の一連の流れは、以下のようなものだ。

「現在地の確認」→「救急・消防への119番通報」→「警察への110番通報」→「損保ジャパン日本興亜の事故サポートセンターへの電話連絡」

こういったアプリを使用した事故通報というのは、普段から専用アプリを使用していないととても難しいだろうということが想像できる。

ただでさえ頭の中が動転しているときに冷静にアプリを立ち上げ通報することを普通の人ができるだろうか?大変難しいところがあるだろう。

しかし、この「ポータブル スマイリングロード」のように普段ナビとしてよく使用していた場合は、思いつき「事故通報ボタン」を押すこともそれほど難しくないだろう。

普段からアプリになれておけるという点でこの地図機能付きアプリは素晴らしいと思うのだ。

「ポータブル スマイリングロード」の良く出来ている点3 運転診断・アドバイスか充実している

また、「ポータブル スマイリングロード」には、独自の機能として、運転診断・アドバイス機能が搭載されている。

これは上で触れた「NAVITIMEドライブサポーター」にはない独自機能だ。

アプリがアクセル・ハンドル・ブレーキ操作を客観的に評価し、運転を診断してくれる。

また診断結果を全国の中でランキング比較することもできる。自分の運転がいいのか悪いのかというのを客観的に見ることができる点がとても面白いだろう。

また、ランキングに参加することでゲーム形式で自分の運転技術を磨くこともできる点も面白い。ゲーム形式で安全運転を競う合うことができるのはとても良いアイデアだ。

これは推測ではあるが、保険会社はこのアプリを通じて運転情報の収集を行っているのではないだろうか?というのも将来的には、契約者の実際の運転データから自動車保険料を算出するようになると言われている。

このアプリについても、運転診断診断・アドバイスを行いながらも、保険料算出のベースとなる膨大な運転情報の収集や、ノウハウの吸収に当てられているのではないだろうか。

「ポータブル スマイリングロード」以外の(これまでの自動車保険会社が契約者に提供している)スマートフォン用アプリの問題点

上でも少し書いたが、今までに自動車保険会社が提供しているスマートフォン用アプリと言うと、事故対応に特化するアプリか、それに運転診断・アドバイスが付加されたもの程度のものしかなかった。

アプリ自体の考えとしては良いのだが、実際に使うかというと大いに疑問だった。

まずは、スマホにちゃんとアプリを入れているかという問題があり、次に事故の緊急時に冷静にそれを使えるかという問題があっただろう。

自己対応時に使える、または運転診断・アドバイスが貰えるとしても、アプリを積極的に出て活用しようとする人はごく少数だろう。

スマートフォンに自分のナビアプリを入れているような人は、それと並行して使用することを難しいところもある。

また、アプリを入れていたとしても、事故で大変動揺しているときに普段使わないアプリをすぐに呼び出せるだろうか?多くの場合は呼び出せないだろう。

このアプリが大変優れている点は、高機能なカーナビゲーションアプリがベースまっている点だ。

高機能なカーナビゲーションアプリがベースとなっていれば、普段よく利用するだろうし、そのついでに運転診断・アドバイスを貰うこともできる。

また、万一事故に遭遇した際もすでにそのアプリを立ち上げているので、動揺していても事故対応にスムーズに移れる。

そういった意味ではこれまで、自動車保険会社が提供しているスマートフォン用アプリの問題点を解決したアプリであるといえるのだろう。

現時点では、自動車保険会社が契約者向けで提供しているスマートフォン用アプリの中で圧倒的にベストのアプリといえるだろう。

「ポータブル スマイリングロード」の使用上の注意

以下は「ポータブル スマイリングロード」を実際に使用してみて注意すべきことについて少し触れておきたい。

以下のようなことに気をつけておくと快適に使用できるだろう。

  • 必ず設定画面を熟読して、確実にチューニングをしておく。
  • 初期の設定では「渋滞考慮」がオフになっている場合はオンにする。
  • 同様に、「スマートIC考慮」もオフになっている場合があるのでオンにする。
  • スポットアイコン等も好みのもの表示させておく。

※ユーザー情報の保存なども機能制限されておりできないため、端末の更新などによるユーザー引き継ぎには対応していない。端末の更新などの場合は改めて利用登録と設定をし直す必要がある。