来店型保険ショップはなぜ無料で相談・見直しを行うのか?表・裏事情から考えるメリット・デメリットと活用法

サイトマップ(記事一覧)はこちら

この記事の内容


(2016/09/28)加筆・再編集

業態の垣根を越えて街中に急増した来店型保険ショップ

街では来店型保険ショップが急増していて、どこでもよく見かけるようになった。

代表的なものを挙げると、「ほけんの窓口」や「保険クリニック(アイリックコーポレーション)」、「保険見直し本舗」、「みつばち保険ファーム(VLフィナンシャル・パートナーズ」、「ほけんの110番」などがあるだろう。

また大規模商業施設のイオンの中にある「イオン保険マーケット」や、イトーヨーカ堂の店内にある「セブン来店型保険ショップ」なども同様の来店型保険ショップだ。

共通してどこも保険の見直し相談を無料で「公平、中立に」行っているというのが建前である。

(2016/09/28)追記

当初はこのように「公平、中立に」をスローガンに営業を行っていたが、多くの指摘を受けたものと思われ、現在ではそのような宣伝活動は行っていない。

代わりに現在では、多くの保険会社の多くの商品の中から選べることを宣伝している場合がある。

なぜ来店型保険ショップは保険の相談・見直しを無料で行うことができるのか?

「なぜ、無料で相談にのって商売が成り立つのか?」

「無料相談・見直しで都心の駅前の一等地にオフィスがなぜ構えられるのか?」

そんなことを疑問に思う人も多いだろうし、そこから評判が気になる人も多いだろう。

もちろん、来店型保険ショップもボランティアで保険の相談に「公平、中立に」応じているわけではない。

(参考記事:乗り合い保険代理店は本当に「中立的な立場」で保険の相談に乗り、アドバイスしてくれるのか?

来店型保険ショップも普通の一般企業同様に、営利を目的とした企業であり、顧客に相談・見直しというサービスを提供し、新しい保険に契約してもらい、契約を獲得した保険会社から手数料を受け取ることで、企業の生計を立てている。

見かけは顧客の立場に立っているようにも見えるが、立場はこれまでと同様全く異なっておらず、唯一異なるのは、顧客を訪問するのか、もしくは来店させるか、あとは取り扱う保険会社・商品数の違いぐらいだ。

来店型保険ショップは保険の契約1件でどれくらいの手数料を受け取るのか?

では、来店型保険ショップは保険1件の契約でどれくらいの手数料を受け取るのだろうか?

雑誌や新聞等のメディアに登場する情報を参考にすると、初年度顧客が保険会社に支払う保険料の額と同じぐらいかそれよりも多い場合もあるようだ。

もちろんこの手数料の額は、保険会社や代理店、年度等によって異なるだろう。

本当にざっくりとした例を挙げると、例えば、保険契約の初年度に顧客の支払った年間保険料を支払う保険会社があったと仮定した場合で、月払3万円の保険にそれら来店型保険ショップの店頭で契約すると、36万円の手数料が、来店型保険ショップに入る計算となる。

来店型保険ショップはとてももうけている?

確かに、数時間、またはそれより少し長いぐらいでの保険相談で、数十万円の販売手数料収入が入ってくるならば、来店型保険ショップはとてももうかる商売ということになるだろう。

しかし、これは来店型保険ショップに限ったことだけでない。保険業界で保険を売る人たちは、これぐらいをもらっているということでもある。

来店型保険ショップだけがこれぐらいの手数料をもらっているというわけではない。

現在来店型保険ショップは大きく成功しているが、保険という商品を売ることは本来とても難しいことであったし、現在でもそうなのだ。

来店型保険ショップの表事情と裏事情から考える、来店型保険ショップのメリット・デメリット

上記のように、来店型保険ショップの表事情と裏事情が少しずつ分かってきたところで、その表事情と裏事情から考える来店型保険ショップのメリットとデメリットについても考えてみよう。

メリット1
相談者のために中立、公平な立場で保険の見直し、または、新規契約をサポートしてくれる場合がある。

デメリット1
手数料やインセンティブの少しでも高い保険会社の保険商品をすすめられる場合がある。

特定の商品しかすすめず、その他の商品は適当に難癖をつけて、これしかないのように販売する、または、顧客が入りたいと思っていた商品を強引に変えさせる、または否定するような場合は要注意だ。

メリット2
保険の見直しで家計の負担を軽くできる場合がある。

デメリット2
不必要な保障をつけてでもよいから保険料を高くして、手数料収入を多くするような契約になる場合がある。

来店型保険ショップへ保険の見直しに行ったにもかかわらず、保障が足りないからと言われトータルでの保険料が高いプランを提案された場合や、ごく一般の家庭で3万円以上の保険を提案された場合、「みなさん保険料月額平均〇万円ぐらいですよ」などと提案された場合などは、この点を注意する必要がある。

来店型保険ショップの裏事情を顧客サイドもしっかり理解しておく

来店型保険ショップは、無料で相談にのってくれて、また多くの保険会社の商品を扱っていて便利だが、その裏にある来店型保険ショップの目的や裏事情を顧客サイドも知っておくことは絶対に必要なことだ。

例えば、手数料額は保険会社によって異なるのでもちろん手数料の安い保険会社はすすめないし、すすめられた保険が手数料の高い保険である万能性も高くなるということは当然に起こりうる。

また「無料相談=無料」ではなく、「顧客が払った保険料を、手数料として保険会社から得ている」のであり、「多くの保険会社の商品を扱う」ということは、=(イコール)「自分たちが得る手数料を保険会社に競わせている」ということでもあるのだ。

来店型保険ショップは大小、評判、口コミ、ランキング等様々であるが、どこを比較してもこういった事情は変わらずだ。

こういった保険業界の事情は来店型保険ショップに止まらない

こういった事情を何も知らずに来店型保険ショップを利用するのは安易すぎることだ。そして、これは来店型保険ショップだけに限ったことではない。

銀行や証券会社の保険であっても同じだ。銀行や証券会社などが扱う保険は、一時払系の保険商品も多く、保険料も高額になりがちで、そのため、手数料も相当に大きなものとなる。

来店型保険ショップに限らず、保険業界全体は、高手数料に依存して成り立っているのだ。保険業界を擁護するつもりはないが、それぐらい保険を売るというのは難しいということでもあるとも言える。

昔から保険の販売に携わる事は半分バクチのようなものだった。成功すれば大金持ちだが、多くの人はクビになり保険業界を去るような業界だ。

来店型保険ショップだからこそ受け身で利用してはいけない

来店型保険ショップは、何も考えずに受け身で利用するのではなく、十分に学習して、自分が入りたい保険を契約する場として活用することが重要だ。

来店型保険ショップに出向いていって、来店型保険ショップの社員が「この保険は、みなさんに好評ですよ。」「あなたぐらいの年収であれば月額平均3万円の保険料負担は当然ですよ。」そんな言葉をかけられた際には、とても注意すべきで、疑ってかかることがとても重要なのだ。

来店型保険ショップをうまく活用する方法

最後に、来店型保険ショップをうまく活用するにはどうすればいいだろうか?以下に紹介したい。

1.自分が契約したいという保険と毎月支払う保険料の上限額をあらかじめ決めておくこと。

支払う保険料は、絶対に3万円以上または、5万円以上必要ということはない。工夫をすれば5千円だって備えることができる。

必要な保障額を最低限備えられているかということが重要で、場合によっては月々数千円の共済で事足りる場合だってある。

2.上で決めたことをどんなことを言われても変えないこと。

もしも、そういう態度に対して、ひどいことでも言われるようなことが仮にあった場合は、来店型保険ショップや担当者を変えるぐらいの行動をするべきだ。

3.来店型保険ショップを複数利用し、一番よい提案のところで加入するようにすること

あまり競合を表に出す必要はないが、変な提案をしたら、ほかに行く位の意思表示(そぶり)を少しはしておく必要はあるだろう。

また、2つ目のこと「2.上で決めたことをどんなことを言われても変えないこと。」を実行する上でも、競合を作ることは重要なことだ。顧客の意向に従わない場合は来店型保険ショップや担当者を変更するまでだ。

4.来店型保険ショップの社員を100%信用しないこと。

自分70%、店員30%くらいの信用度合いで行くつもりぐらいでよいだろう。これは来店型保険ショップに限ったことではない。

金融商品を扱うようなところではどこも同じであるし、これぐらい用心したほうがよい。そのためには自分自身でも勉強が必要だ。

保険の販売手数料で日々食っている企業で「中立的な立場」はありえない

保険の販売手数料で日々食っている企業で「中立的な立場」はありえない。

本当に中立的立場からのアドバイスとは、保険を販売していない人からもらうアドバイスのことだ。具体的には保険の販売をしないファイナンシャルプランナー(FP)などだ。

保険の販売手数料を収益の柱とするこれら乗り合い代理店にとって、保険の販売手数料はいわば生命線だ。日々の飯を食うための糧だ。

乗り合い保険代理店最大手の「ほけんの窓口」の広告は、最近ネットに限らず、野球場やテレビCMなどあらゆるところで見ることが多いが、広告費は数十億円に上るといわれている。

この莫大な広告費はどこからでているのか?それはとても簡単なことだ。それは、保険の販売手数料だ。そんなに保険の販売手数料は高いのだ。

高い手数料というのは、保険会社の懐から出すのではない。出すのは契約者の保険料からだ。

手数料の高い保険と手数料の低い保険があったとし、条件がほぼ同じであれば、手数料が高い保険を販売するのが営利企業として当然だろう。

そして、保険を契約(販売)しないという選択肢は存在しないだろう。保障が必要のない人も確実にいるのにもかかわらずだ。

しかし、これでは「中立的な立場」とは言わない。加えて問題であると思うのは、高い手数料というのは、保険会社の懐から出すのではない。

出すのは契約者の保険料からだ。

したがって、「高い手数料をもらえる保険代理店の売りたい保険」=「販売コストが上乗せされた割高な保険」となる。

では、どのように「ほけんの窓口」のような乗り合い代理店を活用すべきなのだろうか?それは上でも触れたとおりで、繰り返しになってしまうが2つだ。

こちら側で十分勉強することと、こちら側から指名買いすることだ。

保険の手数料で生活をしている人(企業)からの「中立的な立場」でのアドバイスは期待できない。

あなたがちゃんとした保険を見つけていたならば、きっとそれは「手数料が安く保険の乗り合い代理店にとっては儲からない商品」=「あなたにとっていい商品」のはずだ。

だから、きっとあなたに「この商品は駄目です」と適当な理由をつけては手数料の高い保険に乗り換えさせようとするに違いない。

そうなったら、あなたの選んだ商品は正解だと考えてよい。

担当者の言うことは適当に流してその商品を契約するべきだ。保険の手数料で生活をしている人(企業)からの「中立的な立場」でのアドバイスは期待できない。

これは十分に認識しておく必要のあることだ。

もしも保険に関して公平で中立な意見をもらいたければ…

本来、本当に公平で中立な保険のアドバイスをもらう必要があれば、保険の販売やそれらの人に紹介もしない人、つまりは、保険の販売に一切のかかわりがない人に、しっかり相談料を払って相談にのってもらうべきだ。

数万円程度までの相談料であれば、保険料の節約などで、それを支払う十分な価値が得られるだろう。そのような場合は、FP(ファイナンシャル・プランナー)が適任になると思うが、保険を販売・紹介するFPも多いため、保険販売に一切関係のないFPを選ぶ必要があるだろう。

ただし、そうなってくると保険の知識が不足する場合もあるので、その点にも注意した方がよい。

タダより高いものはない?

タダより高いものはない。保険の場合も同じということだ。来店型保険ショップも(金融商品全般的もそうだが)しっかり注意・勉強して利用する必要があるだろう。




サイトマップ(記事一覧)はこちら